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2013-11-02

スペルト小麦をご存知ですか?

最近ふたごやではとっても嬉しいニュースがありました。

我が家の双子の娘は救急車で二度も運ばれたことのある重度の小麦アレルギーで、小麦をつかった食べ物全般(小麦を使ったパン、お菓子、うどん、ラーメン、ピザ、クッキー、おやきなどなど..あげるときりがない)を一切食べることができないのですが(醤油はなぜか大丈夫)、最近噂で「スペルト小麦」という品種の古代小麦なら、小麦アレルギーを持っていても問題なく食べられることがあるらしいとの情報を耳にはさみ、早速試しに購入し恐る恐るごくごく少量からはじめて段階的にテストをしてみたところ、結果、普通の量摂取しても全くアレルギー反応が出ず問題なく食べられることが判明したのです!

これには家族一同大喜びで、早速アップルパイやパンを焼いて食べさせてあげました(祝)
さらにはこの小麦、独特のナッツのような風味がしてとっても美味しいのです。

 

この件をきっかけに、「スペルト小麦」とは一体どんな小麦なのか調べてみました。
     

スペルト小麦は、現在広く利用されているパン小麦(普通小麦)の原種にあたる古代穀物。古代エジプトを起源に、9000年以上前からヨーロッパで栽培されていた。

イタリアではスペルト小麦をFarro(ファッロ)と呼び、ドイツではDinkel(ディンケル)、スイスではSpelz(スペルツ)と呼んでいる。

遺伝子操作はもとより、人工的な品種改良が殆ど行われていない。

強健な植物で、極端な天候異変及び土壌条件に対処することができる。厚い皮殻をもち虫害や病気に強く、古代穀物であるがゆえに化学肥料、除草剤、殺虫剤や農薬を殆ど用いることなく栽培することが可能。

古代小麦で原種にあたるスペルト小麦はパン小麦(普通小麦)とは遺伝子構造的が違うため、小麦アレルギーが発症し難いとされている。ヨーロッパにおける30年間の経験値によると、小麦アレルギーを持っている人がスペルト小麦を食しても85~90%は発症していない。但し、グルテンフリーではないため、必ず食べる前に医師のアドバイスを受ける事が必要。

同類種の普通小麦にくらべ、多くのタンパク質、アミノ酸、ビタミンB、ミネラル、大量のB17(抗癌物質)や多くのポリ不飽和脂肪を含んでいる。

出典:Asia Flour Mills | 小麦百科 -スペルト小麦より

などなど、調べてみればみる程興味深く、なんとも魅力的な植物なのです。

さらに詳しく調べてみたのですが、ヨーロッパの一部ではまだ栽培が続いているものの、日本で栽培している農家さんはごくごく少数しかおらず、なかなか日本では情報が出回っていないのです。
現代人の
主食として消費されている「小麦」と「米」は植物の中でも最も品種改良が進んでおり、その目的は「多収」「良質」「安定」という人間側から見た理由のみで行われています。そんな中、収量も少なく脱穀に手間のかかるスペルト小麦は、時代の流れとともに栽培が減っていったようです。
現代人に蔓延する食物アレルギーも、もしかすると人間の都合による行き過ぎた品種改良が原因の一つにあるのかもしれませんね。

なにはともあれ娘たちでも食べられることのできたこの小麦。この植物との出会いにはきっと何かの縁があるに違いないと思い立ち、早速ネットで種を探して購入し、今秋から小規模ですが試験栽培をしてみることにしました!

はじめての小麦栽培な上に、情報も栽培ノウハウも少ない「スペルト小麦」栽培。果たして無事実り収穫をむかえることができるのか???
引き続き、blogにて栽培レポートを綴っていきたいと思います。お楽しみに!

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