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2013-11-04

日々開墾。

日に日に寒さも増し、紅葉が美しい季節になってきました。ぼやぼやしていると気が付いた頃には本格的な冬がやってきそうな気配に、長野の冬未経験者として少々おびえております。早急に冬支度を進めねば…。
ここ最近は、協力隊の業務やひょうたん仕事、家の整理や補修、冬支度などに追われつつも、合間をみては、ご縁あってお借りしたお家の大家さんの広大な土地を、できるところからこつこつと、日々開墾しています。
もとは大きなリンゴ畑だった果樹園跡地をはじめ、畑や田んぼだった農地が無数にあり、近所に点在している農地全てを合わせると、どのくらいの広さになるのか把握できないほどの遊休地があるのですが、どれも十年以上耕作されず放置されていたため(年に数回の草刈りはシルバーさんに頼んで行っていたようですが)どの土地も一面カヤやクズやイバラに覆われ、どこもジャングルのような荒れ地状態。なかには小さな木が無数に生え、森への再生が始まっている土地も・・。
その中でもまずは比較的開墾がしやすそうな、五畝ほどの元畑地を一枚開墾しました。

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先日植えたばかりのにんにくやタマネギ、野沢菜などなど元気に育っております。
写真では一見普通の畑にみえますが、ここまで開墾する大変さと言ったら・・。
写真を撮り忘れ、開墾前のジャングルのような様子からのビフォア・アフターをお見せできないのが残念。
草刈機のシャフトに巻き付く蔓たちに苦戦し、ゴム手袋を突き破り刺してくるイバラの棘にやられ傷だらけになりながら、あたり一面背丈程に生い茂った草を刈り取り、大きな切り株やごっつい根っこ達ををつるはしやのこぎりで取り除き、貼りっぱなしで放置され土に埋もれていたビニールマルチの破片を地面に這いつくばり一枚一枚手で剥がしながら回収し、クワをふるい畝をたて、やっとのことこの状態まで復元することができました(涙)
一度人の手を離れた農地はものすごいスピードで自然に還っていきます。自然の循環再生能力は本当に凄い。もともと人間が開拓しなければ森だったのですから、当然といえば当然です。
自然農法を志すものとして、田舎の人が雑草を敵のように忌み嫌い、少しでも畑に草が生えているとさも怠け者のような目で見られるのには違和感を持っていたのですが、先人が相当な苦労をして開拓し、先祖代々何世代もかけて管理してきた土地が、自然(荒地)に戻っていってしまう不安や恐怖が根源にあるのだろうと思えば、少し納得です。
少子高齢化などを背景に、全国どこの農山村でも荒廃遊休地の増加が問題になっています。
村おこしの仕事に携わる一人として、根本的な解決策とはいきませんが、まずは自分の住む家のまわりの土地を耕し作物を植え、農地として再生利用していくこと。先人があたりまえのように身の回りの自然と共生する暮らしを営んでいたように、私たち若い世代がその知恵を継承し、あたらしいやり方でライフスタイルの一部として取り入れながら、農のある暮らしを実践していくこと。それがまずは自分に出来る第一歩だと考えています。暮らしからデモクラシー。
農園日記、次回はスペルト小麦の播種へと続きます。

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